最近、英語関係の本で面白いと思ったのは、ベストセラーにもなっている「続日本人の英語」。 日本語と英語の本質に迫っていて、単なる読み物としても結構、面白い。 著者は、アメリカ人ですが、この人の日本語の文章もなかなかのもの。 ヘタな訳者よりよっぽどこなれた日本語を書いています。 漢字なんか私よりはるかによく知っている。 その中で特に面白いのが、英語には「くやしい」という気持ちを表現する言葉がないということです。 正確に表現しようとすると、2〜3行文章を書かないと表現できないらしい(私にはわかりません)。 そこで私は、日本語を少し話せるアメリカ人をつかまえては、英語で「くやしい」と言ってみろと、いじめております。 最も多い答えは、「Shit(ちきしょう)」で、あんまり品のよい言葉ではありませんが、日本語、英語の違いがよく分かって面白いと思います。 やはり「くやしい」は、陰にこもって、そのうちにバケて出てきてやるという雰囲気がありますが、「Shit」は、何かカラッとして後に尾を引きそうな感じがしません。
この他にも、子供が転んで泣かなければ日本では「えらい!」とほめますが、これに相当する英語がない。よく考えてみたら、例えばこの「えらい」という言葉一つとってもいろんな意味があり、何というむずかしい言葉を我々は使っているのか、と考えさせられてしまいました。 あーあ、今書いている文章も意識すると段々変になってくる! (と、わざとズッコケてごまかしてしまった)
ちなみに、この本の「続」でない方、つまり、第1巻はさぞかし面白かろうとワザワザBook急便でとり寄せましたが、「続」の方が断然面白かった。 面白ついでにもう少し紹介すると、我々が英語を使う時に、いつも混乱する複数形と単数形の使い分けや、冠詞の使い方など、ナルホドと思う解説がなされています。日本語は、文章の最後でニュアンスを伝えます。 例えば、「〜ですね」、「〜ですよ」、「〜ですって?」、「〜ですか?」、これに言い回しが加わると一体いくつの組合せができるのか想像もつきません。
英語では、こういうニュアンスの伝え方はないので、大人でも子供でも、男でも女でも、教科書に書いてあるのと同じ文章をしゃべっています。この辺が日本人としては、大いにフラストレーションのたまる所で、言いたいことが100%言えないという不満が残ります。 おそらくアメリカ人は、複数形や、冠詞を使って別の種類のニュアンス(おそらく論理的な)を伝えているんでしょう。 逆に日本人が、この辺をいい加減に話していると、相手のアメリカ人はフラストレートされているのでは?と想像しております。
しかしまあ、しょせんネーティブスピーカにはなれないし・・・ と居直って、相手が変な顔をしようと、フラストレートされようと、自分の言いたいことを言う努力をするのが、とりあえず一番ではないでしょうか。(また今回も話がぐちゃぐちゃになってしまった。スミマセン!〉