1.イントラネットでの仕事風景
自宅で「ISDN」を使って「メール」と「社内のWWW」をチェック。そろそろ出張に出かける時間になったので、処理しきれなかったメールを「ノートブックPC」にダウンロード。何しろ一日当たり200通はメールが来る。 もちろん大半は「メーリングリスト」でくるものだから、返事の必要性は少ないが、一応は目を通しておかないといけない。 新幹線の中では2時間半じっくりと先ほどダウンロードしたメールの返事を書く。大体30通は丁寧な返事を書けた。ホテルに着いたら、まず電源を探し、次に電話がモジュラージャックになっている事をを確認して接続。近くの「プロバイダ」にログインして新幹線の中で書いたメールを送る。先ほどダウンロードしてから時間がたっているので、また新たなメールが入ってくるので、手みしかに返事を書く。 「社内のWWWを見てください」と言うメールがあればその「URL」をクリックしてWWWを呼び出す。 当然イントラネットなので「アカウント名」と「パスワード」が必要になる。アカウント名は決まっているが、パスワードは使う度に変更される「ワンタイムパスワード」なので、小さな電卓のような機器でパスワードを確認して入力。 WWWの画面で情報をチェック、メールでは送りきれない情報はWWWにあるからだ。 問題の個所をカット&ペーストしてコメントを付けて、メールで送り出す。
時間になったので約束の場所へ打ち合わせに出かける。 途中で相手が少し遅れるという連絡が入る。 時間待ちのため近くの喫茶店に入るがここは電話回線がテーブルには無い。 かばんの中の携帯電話をPCと接続する。 先ほど時間が無くて送れなかったメールを送ってしまう。 打ち合わせ後は、会議中にPCへ要点を入れておいてので、残りの部分を忘れないうちに付け加えて、会議の議事録にしてメールで送りだす。 当然「メールの同報機能」を使うので、関係者には同時に情報が伝わる。さらに先ほどの議事録にコメントを付けて個別の指示を担当者に直接メールで出す。 その直属の上司にはCCで同じ情報を送っておく。 こうしておかないと組織としての機能が発揮できないからだ。 どうしてもメールが届かない人には、「ファックスサーバ」にメールを送信してファックスで用件を伝える。 これらのメールの内の1件は人事に関する問題なので守秘のため、いったん書いたメールを「公開鍵」を使って「暗号化」する。 ついでに発信者を明確にするため「電子署名」も付ける。 メールと暗号化ツールが一体になっているので、マウスのボタンを2ー3回クリックするだけで暗号化メールを送る事ができた。 デスクに戻ると、緊急性の低いメールが溜まっているので、とりあえずメールの振り分け機能で振り分ける。 そのうちのいくつかはごみ箱に直行させて削除する。 年末には国内外からメールでクリスマスカード、年始には年賀状が送られてくる。 メール仲間には、やはりメールで送っておく。 これもアドレス帳を整備しておいたので、一瞬で送る事が出来た。
次の日は来客も、社内会議も無いので自宅でじっくり来年の計画を練る事にする。 インターネットのWWWを見て情報を集める。ISDNがあるのでアクセスが早く極めて快適。 特にアメリカとは時差があって午後からは断然空いてくるので、海外の情報を取るには最適だ。 また、定期的にメールで送られてくる業界ニュースにも一通り目を通す。 不明な点はメールで問い合わせる。メールなら国内であろうと、海外であろうと気軽に出せるし、また返事をもらえる事も多い。 電話ではこうはいかない。 まず相手は出てこない。 出てきても留守録になっているのが落ちだ。 こうしていながらにして、世界の情報を集められたので、後はこれをまとめると、大体のイメージは出来上がってきた。 気分直しに自分の個人ホームページを更新する。 今回のテーマは先ほど開かれたコムデックスだ。 この個人ホームページがきっかけになってメールでの話題が盛り上がる事もよくあるので、手抜きは許されない。
以上が、最近の私の周りのマネージャーの典型的な行動パターンです。 インターネット、イントラネット、モーバイルコンピューティング、在宅勤務、セキュリティ、個人ホームページなどをうまく組み合わせて情報インフラを作り上げています。 これを「広義のイントラネット」と言ってもよいでしょう。