「今月のひとこと− 1999年前半」の目次 1999年 6月 7日 5月 6日 4月 4日 3月 2日 2月 3日 1月 1日 Masuda Home Page へ戻る バックナンバーへ戻る 絵や写真をクリックすると、そのページに行けます


6月7日
    最近の話題の一つに地球外生物の探索(SETI)があります。 従来も行われていたのですが、今回は例の暗号のクラッキングコンテストと同様に全員参加型が話題を集めているようです。 5月中旬あたりに新聞でも大々的に取り上げられたので、ご存知の方も多いと思います。ところがこの計算が結構大変で、通常のペンティアム2のマシンでも一つのデータを処理するのに約30時間近くもかかって、ちょっと達成感という意味ではつらいものがありますが、まあ世界的なプロジェクトに参加できると言う満足感は大きいでしょう。チョットでも参加されてはいかがでしょう。 ソフトウエアは、まだバージョン1で、ネットワークでエラーを起こしても自動では再試行してくれずに、マニュアルでの操作が必要なことなど、まだまだ改良の余地は大きいと思いますが解析グラフが奇麗に出ますのでそれだけでも楽しくなります。

    このように10年前には超大型コンピュータでしか達成できなかった、コンピューティングパワーが有り余っている事を利用するような事が出来るようになりました。 これのもう一つのプロジェクトと言うか方法は例の円周率のパイ(3.14159...)の計算です。 パイの計算においては日本はトップクラスで、最近は常に世界記録を保持しています。 これは東京大学の金田研究室で687億桁が最近達成されていますが、我々の持つPCでもそれなりの計算が出来るようになり、そのためのソフトウエアも公開されるようになりました。 暗号クラッキングやSETIデータの解析と比べるとあっという間に終わってしまって、あっけない感じがしますがこれでも立派にパイの計算が出来、数学の創生の頃に一生かかって35桁、アルゴリズムを改良しても500桁まで手動で計算したことを考えると感無量になります。ちなみに公開されているパソコン用のソフトでは 3355万桁の計算に 105時間程度かかるそうです。

    ところで、数学と言うのは考えれば考えるほど不思議なもので、1,2,3,4 と言う数字から始まって、あのような壮大な数学体系が出来上がり、とんでもないところで2つの数学体系が関連してくるとか、自然科学と異なって、完全に自明の定義の上に立って構築されているので何の秘密も無いのですが、あれだけ複雑になれるのですね。 学生の頃は数学はそのような定義の上に成り立つので、単なるお遊びもしくは複雑なゲームと言う感じがあったのですが、最近こういう本来の姿に接すると認識が新たになりました。

    現代数学出現以前では、「自然数(1,2,3,4....) は神が創った、その他の有理数とか何とかは人間が作った」と言われていたのですが、現在では「自然数は人間が作った、その他は自然数の結果として自動的に作られた」と言うようです。 自然数(本来はゼロは含まないのですがここでは含むことにする)の作り方は何となく難しいように思えますが、厳密に言わなければ簡単なのでここで紹介しますと、これは集合の概念から作ります。従って、数字の前に集合論ありきともいえます。 まず空の集合を考えます。これは何も無いのでゼロと考えます。 次に空の集合自体の集合を考えます。 そうすると(結果的に)集合は1つしかないので、これを「1」と定義します。更にその集合の集合を考え、これを「2」と定義します。 学生時代に習った「数学的帰納法」を用いると(1で成り立つものを n と n+1 で成り立てばどのような数字でも成り立つと言う方法で、この自身の証明はちょっと面倒)、すべての数字が定義できます。 もっとも帰納法を使うときはまだ「1」とか「n」とかが定義されていないので、別の表現が必要となりますが。

    こうして、0,1,2,3,4,5...... と定義できれば、マイナスの数字は x+a=0 (a>0) の解として x=-a として定義しなければ方法がありません。 有理数は ax=1 (a not 0) の解として x=1/a として定義されます。また、先ほどのパイのような超越数もありますが全て実数の範囲内です。最後の虚数も x**n=-1 の解として定義されて、実はこれで終わりなのです。 ここが実に不思議なところで、実数と虚数を含む複素数を使ったいかなる方程式の解としては複素数で十分なのです。従来、元の数理体系に含まれない数字が出現すればそれは新しい数字として定義して、自転車操業をしてきたのですが、複素数に至ってもう必要は無いのです。

    つい数年前に解決された「フェルマーの最終定理」は本来は「フェルマー予想」と言うべきなのですが、フェルマーがノートの片隅に「解法を発見した」と書いているので、100年以上にわたってアマチュア・プロを含めてチャレンジしてきましたが、すべて失敗で、これに一生をかけた人が多くいるそうです。 今になって考えてみると、当時では全く不可能であったことが良く分かります。 この定理は x**n+y**n=z**n で n>2 の場合で n が整数の解は存在しないと言うものです。 n=2 の場合は皆さん良くご存知のピタゴラスの定理です。 このように何となくとっつきやすいので、みんなこぞって挑戦したのですが、結果は惨澹たるものでした。

    数学と言うのは蓄積の利く学問で、何とかの公式と言うようなものが多く存在して、これらをその証明なしで使って問題を解くのです。フェルマーの最終定理は結果的に楕円関数論を駆使しないと解けないことが分かりましたので、このような理論はフェルマーの時代には存在せず、彼が「解法を見つけた」とノートに記しているのは間違いだったと言うのが定説です。ちなみにこの楕円関数は高速の暗号方式として有望と言うことで、最近商用化されるようになりました。

    このように、単に1,2,3,4 と言う数字から出発している数学にも、まだまだ未解決の問題が多くあって、20世紀のはじめに大数学者のヒルベルトが提起した23の重要未解決問題もまだ残っています。 その一番目は「連続体仮説」で簡単に言うと先程言ったような数字が本当に連続してキチンと存在しているか? 抜けや重複はないのか? と言う事。 2番目は自明と思われていた「算術の公理系の無矛盾性の証明」です。 つまりそれまでは矛盾するかもしれない理論体系の中で理論構築を行って来た訳で、言うならば砂上の楼閣であった訳です。 すべての人が信じていて、後は証明だけと思っていたこの無矛盾性が実は証明できない問い事がゲーデルの「不完全性定理」によって「証明」されたのです。極端に言うと1+1=2も時と場合によっては成り立たないと言う事になる訳です。当時は人間の理性の限界を示すものと捉えられて、大いに話題となりました。 現在ではこれは、人間の理性や理論体系の限界を示すものでは無くて、可能性の大きさを示すものと考えられています。

    今月の映画は誰がなんと言っても、スターウォーズでしょう。 日本では7月からだそうですが、評判は半々です。 まあ「見た」と言うのが重要でしょう。 確かに絵はものすごく奇麗です。 ほとんどがCGを駆使していて、さすがにルーカスと思わせるのですが、ストーリーがイマイチで、当然オリジナルのストーリーは熟知していると言う前提で作られているようですが、後にダースベーダーになるアナキン・スカイウォーカーがあまりにもかわいすぎて、そういうイメージが出てきません。 要所要所にはそういう事を匂わせるところがあるそうですが、オタクでは無い当方としてはチンプンカンプンで良く分かりませんでした。最近聞いたところでは、次回作ではこの子供が大きくなってところを、例のタイタニックで有名になったデカプリオが演じるそうです。このエピソードは3作目ぐらいまであるそうで、何となく商業主義が行き過ぎているような気もしないではありません。

    もう一つは、エジプト時代と現代を結ぶ「マミー」つまりミイラです。これもSFXを駆使して奇麗な画面に出来あがっています。 SFXで現代に蘇ったミイラが元のミイラに朽ちていくと言うシーンがリアルになっています。ここのリンクではゲームもありますのでお楽しみください。









5月6日

    久しぶりに ハッカーのページを更新しました。 今回はハッキングツールを付け加えました。 従来この種のものはアングラ的であまり表面に出てきませんでしたが、最近の傾向として、何がアングラで何がまともなツールかが明確では無くなってきました。 これをまとめるキッカケとなったのは、先日ロサンゼルスで開かれた、さる展示会でツールの話を聞き、それなりに調べてみたらこういう結果になりました。 そう言う気になってあたりを見渡せば、例えばポートスキャンツールはごろごろしているし、簡単なものはシェアウエアとして出ているし、何がなんだか分からなくなってきました。

    最近注目を浴びている L0phtcrack ツールでも、InfoWorld の賞をもらったりしていますし、マイクロソフトのページを見ても確かに問題でNTのサービスパックの4で対応はしていますが、要するに貧弱なパスワードのチェックになって良いのでは? と言う論調です。 いずれにしてもソフトウエアの開発に制限はつけられませんし、もし何か具体的な被害があれば、先日のメール対応鼠算式感染のメリッサの様にFBIが逮捕に乗り出すでしょう。 それにしてもあの逮捕劇は速かったですね。 余程ぼんやりしたハッカーかと思ったら、キチンと盗んだAOLのアカウントから送り出していますし、それなりの対応はしていたようですがFBIの執念と恐らく多分に幸運とであの逮捕劇に至ったようです。

    先日の展示会 の話に戻りますと、面白かったのはボックスタイプのWebサーバー。アイデアはありましたが自分でやる気がしなかったので見ていたら、とうとう出てきました。 もちろん他のFTPサーバーなども一緒でさらにはファイアーウォールも入れて、これでハブがつけば、今のルーターの大きさで全てが出来てしまうという事になります。 これもどんどん安くなるでしょうから、数年後には数万円で完全なオールインワンのサーバーが出来上がる事でしょう。 こうなってくると高額なのは通信費用。OCNがいくら安いといっても、やはり同じ額を毎月払わなくてはならないでしょう。

    日本はNTTの努力で ISDNが同一仕様で全国で使用で来ますが、アメリカではISDNは少数派で、ほとんどがモデムです。従って少しでも速い速度を求めて 56kまで行ったのです。 日本ではそんなに要求はなかったのですが、アメリカ向けの製品が入ってきて 56kになってしまいました。 もっともアメリカでも 56kがキチンと使えるのはかなり限られていて、例えば交換機が入っているようなホテルでは最高の条件でも33kがやっとです。 通常は24kとかで、28kが出れば運が良かったという事になります。

    高速性は やはりT1です。これはISDNとは比べ物にならない速度です。一度近くの高速を売り物にしているサーバー会社と繋いでみたのですが、応答速度は数ミリ秒でLAN並みの速度が出ました。 数字だけでも10倍の差がある訳です。 しかしそれでも、なお T1 は高価なので、最近よく使われ出したのが DSL です。 最初は xDSL とか言っていたのですが、最近は単に DSL と言うようです。 これですと安いので月に70ドルで、割安感はあります。 もちろん DSL ですから電話局からの距離によって速度の差は出てきます。

    モデムなど は圧縮技術と変調技術ですが、圧縮技術での最近の話題は何と言っても、MP3 でしょう。 Mpeg1 の音声部だけを取り出したものですが、CD レベルの音質で約10分の1に圧縮できるのがウリです。 これをフラッシュメモリに入れて完全耐振動でアメリカの高校生の間で大人気との事です。 日本の高校生は MD を持ち、アメリカの高校生は MP3プレーヤーを持つと言う何とも象徴的な現象になっています。 日本はその生産技術で精密性を追求してCDからとうとうMDにたどり着きました。 片やアメリカは半導体技術とソフトウエア技術で同じ事が出来る事を証明してみせました。今後はどうなるのでしょう。。 恐らくMP3プレーヤーは値段がどんどん急激に安くなって行き、数千円でCD並みの音楽を胸のポケットに楽々入れて楽しめるようになるでしょう。 ひょっとすると音楽そのものが半導体のメモリに入ったままで流通するかも知れません。 日本語はこちら。

    MP3はプレーヤーだけでなく、PCでも再生できますから、ポータブルPCを使いながらついでに音楽をと言う事も可能です。先日それをやってみましたが、200MHz程度のペンティアムでは、デコードにCPUパワーを取られてアプリがかなり遅くなってしまいました。 いまの最新の300MHz以上のものでは大丈夫ではないかと思いますので、これからはもうCDやMDとPCを持ち運ばなくてもPC一つあれば良いと言う事になりそうです。

    今月の映画は何と言っても、The Matrix でしょう。 バーチャルリアリティと言うのかバーチャルでないと言うのか、そう言う仮想の世界と現実の世界を行ったり来たりしながらバトルを繰り返えすと言うお話です。 この写真をクリックして行けるサイトも最初の画面で突然こちらのインターネット情報が画面に表示されて、一瞬ハッカーのページに入ったのかと錯覚しました。 3次元的にくるくる回るメニューも面白くて、このサイトだけでも結構遊べて、結局映画の話は忘れてしまいました。。 先ほどのMP3のページもあり、映画と言うよりはPCマルチメディアのページみたいになっています。

    この他では、先日たしかテレビで放映されたと思いますが、Enemy of the State 。 衛星でなんでもかんでも監視できると言う事をベースにそれを使って政府を乗っ取ろうとする連中とのアクションです。 映画もさる事ながら、盗聴天国のアメリカならではの映画で日本で感じる凄さとアメリカにいて感じる凄さではダントツに違います。 ものすごく現実感があるのであれだけヒットするのでしょう。このサイトにも仕掛けがいっぱい。 ゲームもあるので是非お楽しみ下さい。。




4月4日

    急に春らしくなってきて、ちょうど今日が桜の見頃のようです。 アメリカでも先日ダウがとうとう終値で1万ドルを突破して大騒ぎになりました。 ダウと言っても工業株 30社の平均を取るだけで、その 30社の選択もこれと言う基準がある訳でもないので本当は株式の目安にはならないはずなんですが、伝統と言うか昔からの流れでダウを基準に置く習慣があります。 確かに他の指標と比べても大体の傾向は示すのですが、微妙なところで差が出ます。 ご存知のように NASDAQ はハイテク株の指標を表わしており、株価の上下動が激しいところです。 株価の一番の理論的な平均は S&P500 と言われており、この3つぐらいを見ておれば大体の傾向は分かると言う事でしょう。 それにつけても 10年前に 2000ドルから 3000ドルぐらいにあがって、それから 4000ドルぐらいに行った時に、誰かがこの調子だと1万ドルは行くぞ、と言っていましたが、その時は何と馬鹿な事を言う楽天主義者かと思いましたが、現実になってしまいましたね。

    先日お伝えした暗号クラッキングコンテストですが、私はやっとの事で1万位を切る事が出来ました。 稼働日数は100日を大きく超えています。当然複数台のマシンを動かしているのですが、どうもピークで5000位程度らしいのです。従って少々サボるとあっという間にピークで7000位程度まで落ちてしまうのと、上がる順位が10位程度になってしまいます。参加者もますます増えて、管理しているサーバーを入れ替える作業に今入っています。

    こういう暗号とは少々趣きが異なりますが、最近のセキュリティの話題と言えば「Melissa」でしょう。 メールの添付ファイルを開くと例のマクロウイルスが出てきて、今までのウイルスはほとんど悪い事をしなかったのですが、このウイルスはシステムのメールアドレスを読み出して50件のメールを自動的にウイルス付きで送り出すのです。これがねずみ算式と言うよりもっとすごい速度で広がるのです。 結果的にメールを管理するサーバがダウンしたりします。 個人のファイルやデータには問題ないようです。 従来は FD やせいぜいフリーソフトのダウンロードから感染しましたが、今回はそれを上回る新しい感染経路と言う事で注目を浴びているのです。 つい最近これを開発した人間が FBI に逮捕されて一件落着ですが、放たれたウイルスはまだいっぱい残っていますし、同じようなウイルスを作る人が出てくるでしょう。 現実に似たようなウイルスが発見されたと言うニュースもあります。

    このウイルスの新しい点はメールアドレスを読み出す点にあります。 従って、メーラーと言うメールソフトは決まっていなければなりません。つまりマイクロソフトの Out Look を使っていない限り安全と言う訳です。このようにセキュリティの問題はシステムの等質性にあります。すべてのシステムが異なっていれば、今言われているようなセキュリティ 問題はほとんど無くなるでしょう。 10年以上前に日本のPCはほとんど PC-9800 でATとは完全にアーキテクチャが異なりましたし、その他には日本語と言う環境もウイルスにとっては繁殖しにくい環境だったのでしょう。 それで日本は全体にかなりクリーンな状態に置かれていたのですが、最近の AT アーキテクチャー一色になったのと、OS がほとんど国際化されて、日本語OSでも英語OSでも基本的なところはほとんど変らなくなりました。 また国際化に対する知識も飛躍的に増えました。 従来ですと日本語や中国語は「要するに8ビットコードを通して、あのややこしい文字は高精細のスクリーンで写せば良いのだろう」と言うような乱暴な議論は蔭をひそめ、ひょっとすると我々よりも一段高いところから国際化を見ているのではないかと思えるほど良く理解が進んでいるところもあります。

    この間 NHK を見ていたら、自動的に国外のサービスプロバイダに接続して、高額の国際通話料を取られている現実が放映されていました。 電話代が気になる当方としては必死になってどこにつながっているのかいつも気になるのですが、こういう事に無頓着な人や、あれよあれよと言う間につながってしまって手のつけようが無い人まで様々です。 それにしても無責任なソフトを良く作るな、と言うのと架けた国際電話の料金をどうやって日本に還流させているのかこの辺が分からないところです。 ソフト自身は恐らくレジストリの電話を自動で架けるところのエントリを書き直してやれば、いとも簡単に出来るでしょう。 これもみんなが同じOSを使っているから出来る事であって、異なればこういう真似は出来ません。 まあ「ピポパ音」をモニタ出来るようにして、ダイアルの長さを聞いてみましょう。 局内の電話と国際電話とでは明らかにその長さが異なるでしょうから。

    似たような話として、インテルがペンティアム3に「識別ID」を付けて問題になっています。 これを使えば、チップの流通経路が分かるのですが、これだけだと見え見えなので、将来の電子商取引などに役に立ちますよ、と言い訳したのは良かったのですが、他のマイクロソフトやアプリメーカーも同じような仕組みでユーザの知らないところで、内部情報を自動的に送り出している事が分かって大騒ぎです。 メーカーは悪用しないと言っていますが、こういう事が守られた事は一度もありませんし、そもそも「悪」、「善」の定義がユーザとメーカで異なればほとんど意味がありません。 サンのマクネリのようにインターネットにセキュリティもプライバシーも無いんだ! と言ってしまえばそれまでなんですが、そこを何とかするのがこれが本当の「技術」なんでしょうが。。

    今月の映画は何と言ってもアカデミー賞でしょう。 たまたまテレビを見ていたら、次から次へと俳優が出てくるのでそのまま見ていたら、それがアカデミー賞の発表でした。 延々と3から4時間はかかったでしょう。 ご存知のようにトップはあれよあれよと言う「Shakespeare in Love」です。後は当然のようにいわれていた「Saving Private Ryan 」と「Life is Beautiful」で後者は良いんだけどイタリア製だからとか言われていましたし、Private Ryan は一度このコーナーでご紹介した事もあるようにあまりの戦闘シーンの壮絶さに辟易した物で、やはりこの辺がマイナスになっているのでしょう。 だけど部門賞ではかなりが Private Ryan に行っていましたし、監督賞を取った時はこれで決まりかな、と思ったのですが最後の土壇場で Shakespeare に決まってしまいました。

    「Life is Beautiful」の主演兼監督の Robert Benigni は主演賞をもらって笑いっぱなしでとても喜んでいました。「Shakespeare in Love」は見ていませんが、あの文豪のシェークスピアを映画にすると言う、あんまり考えられない事をやったのが成功ではないでしょうか? この他には、同じく人物物の「Elizabeth」、Ryan と同じような戦争物の「The Thin Red Line」がノミネートされていました。 やはり戦争物は強いと言う事でしょうか? これは最近日本でも封切られ新聞で大きな広告を見た事があります。しかしスピルバーグの監督賞はこれで2度目だそうでアレッと言う感じですね。 もっといっぱいもらっていてもおかしくない気がしますが。脅威の全部門制覇のタイタニックから1年、何となく復古調になってきた気がするのは私だけでしょうか。 。




3月2日

    疲れが出たのか、とうとう風邪で寝込んでしまいました。 そう言えば昨年も同じ時期に風邪を引いて寝込んでいましたっけ。 風邪を引くだけなら良いのですが、せっかく予定をやりくりして作ったアポをキャンセルして回らないといけない情けなさ。 2度とやりたくないですね。

    最近日米のインターネット格差がまたもや話題になってきました。 やっとインターネットやPCの普及率がそれなりに向上したと思ったら、今度はECやインターネット関連の会社の伸びが問題になってきました。 ルーターで有名なシスコはすでにトヨタはもちろんの事、日本最大の時価総額のNTTも追い抜き、デルコンピュータの時価総額でもトヨタを上回ったそうです。 AOLは松下やソニーを超え、ヤフーですら松下を追い抜いたとのことです。 10年前の日本がアメリカを根こそぎ買い占めることが出来る、と言う風な事がありましたが、現在のインターネットの世界では日本の会社が根こそぎ買い占められても不思議ではありません。

    こうやって見るとインターネットの世界が単なる「虚業」の世界を大きく超えて、アメリカの実体経済の下支えを行っていると言うのは実感を持って見ることが出来ます。 アメリカ経済は一種のバブルと言う人も相変わらずいますが、ここまで大きくなり、実体経済に大きく影響を与えてくれば、何がバブルで何がバブルでないか不明確になってきます。 もっともそれが明確でないのがバブルであると言うことも出来ます。しかし、昨年の夏から秋にかけて株価は大きく低下しましたが、下がったのはそれにつられた日本株だけで、アメリカ株はその後大きく値を上げて一時は最高値を付けたときもありました。 大統領の弾劾裁判にも一応の目処がつき、アメリカ国民はますます自信を付けたに違いありません。

    今までの高度成長はあれは例外で「これくらいの低成長が当たり前なんだ」、と何度言い聞かせてみても、隣であれほど大騒ぎされると平常心では居れません。 やはり下手に低成長と「したり顔」をしてみるよりは、もう一度あの高度成長の時代に戻ろうとするのが結局は健康的なのかも知れません。 それにしてもベンチャーの1つや2つは出てきてもよさそうなのに出てきませんね。 基本的な土壌と言うか社会インフラ的なものが欠けているに違いありません。

    企業のガバナビリティと言うか、平たく言うと「会社は誰のもの?」 と言う基本に立ち返って考えてみないといけないのかもしれません。 ベンチャーを興すと当然にオーナー社長になるわけですが、日本の悲劇はオーナー社長でないと認めてはもらえない、またオーナーも社長でいたがる、と言う問題があります。 これは株主の権利が十分に保護されていないためでしょうが、本来ならオーナーは株主として会社を保持し、経営は別の社長にやってもらうと言う分業が成り立つべきです。 また、会社の黎明期、勃興期、発展期、成長期に応じて必要な人間の資質と言うものがそれぞれ異なります。 日本ではこれを一人でやれと言うことになるのですが、こんな人間はほとんどいません。 残った(成功した)人は経営の神様と言われるような人しかいません。 これでは経営の神様の数しかベンチャーは出現しないと言うことになり、現に日本のベンチャーは挫折の連続です。 アメリカですと、それぞれの段階に応じた適切な社長を雇ってこられるヒューマンネットワークと言うか市場がキチンと存在します。 従って自分の後任の社長を自分で探すと言うことが日常的に行われています。 そこまで行かなくても、役員会の大きな仕事の一つに社長の選任と言うのがあるわけです。 また社長を探せないような役員は失格と言うわけです。

    このように創業者は株式を媒介とした会社のオーナーとなり、経営はそれぞれの段階に最適なCEOがいわば経営を請け負うのです。 これで成功したらオーナーは株を売るなり、別の会社を買収するなりして、次の段階へ進むわけです。 これが出来ないオーナーは役員会から首を切られるわけで、有名なところではアップルのジョブズの解任劇があります。 もっとも彼は最近に復帰して、アップルも息を吹き返しましたが。

    今月の映画は「A Civil Action」です。 トラボルタの主演なのでまあ何とか見れるだろうと入ったのは良かったのですが、まさかこんなにシリアスな社会派映画とは知りませんでした。 マサチューセッツの田舎の町での公害問題の実話です。 地元民から依頼されて一度は断ったトラボルタですが、その気になって立ち上がりますが、弁護士としての基本を忘れた一言でその裁判には負けてしまします。 しかし、新たな証拠によって勝訴するのです。 これを淡々と描いて飽きさせない、と言うのは流石です。 どんなアクションものでも途中で一度は時計を見るのですが、今回はどうなるのやら、と見ていると終わってしまいました。 これと言う山場もなく、静かに進行するだけです。 それにしてもトラボルタは流石。 どんなに貧乏になっても例のようにビシッと決めているのは変と言えば変なのですが、トラボルタがやると何となく変ではなくなるのが凄いところでしょう。





2月3日

    今回はインターネットファックスの話です。 インターネットとフックスは近いと言えば近く、遠いと言えば遠いのですが、私にとってはなくてはならないものです。インターネットの電子メール、ファックス、電話はそれぞれの特徴に合わせて使い分ける強力な仕事ツールです。 緊急性に応じて先ほどの順序は変わりますが、いずれにしてもファックスはその中間に有ります。 電子メールの使えない人、また有っても常に使っていない人に対しては電信メールとほとんど同じ効果を持ちます。メールとファックスを同時に出せばその効果はより大きくなります。 しかし、こちらとしてはメールとファックスと電話が統合されていないと使いにくくてしょうが有りません。 使いにくいシステムは結局使われずに終わってしまいますので、使い勝手と言うのは大変需要です。 コンピュータテレフォニーとか言って大上段に振りかぶる事も有るようですが、ここでご紹介するのはもっと簡単で費用もほとんどかからないものです。

    最近相次いでこのようなインターネットファックスサービスが本格的に開始されるようになりました。大きな機能としてはファックスを「送る機能」と「受ける機能」です。 送るほうはメールにファックスの画像ファイルをアタッチして相手のファックス番号が入ったメールアドレスに送るだけです。基本的にはメールの本文はカバーシートに、本体はアタッチした画像が送られるようです。 フォーマットも大体は標準化されていて、TIFF形式になっているようです。一部ではオリジナルの形式を使っているところも有ります。 気になる送料は日本ですとA41枚当たり25円程度、アメリカですと数円と非常に安くなります。 従って日本の場所と枚数によってはアメリカから送信したほうが安い場合が多いようです。 しかしアメリカのサービスは日本語をサポートしていないので不便な場合があります。 簡単なメッセージを日本語でメールと同時にファックスで送ろうとすると、メールの日本語の部分が文字になりません。 ワードなどのアプリケーションから送るためには、プリンタをシミュレートした特別のドライバで印刷と同じように出力する事が出来ます。

    逆に受けるほうは、少々面倒で、ファックスを送る相手はインターネットであろうと通常のファックスであろうと気にしてはいませんので、自分専用の電話番号が必要になります。従って毎月の基本料金も必要になります。 一般的に日本ですと3000円程度、アメリカですと15ドル程度が相場でしょうか。 しかしこうして置くことにより、世界のどこで受けたファックスでもメールに変換されて送られて来るように出来ます。 これでバラバラになり勝ちだったファックスもメールで一元化管理が出来、再送する場合でも品質の劣化無しに送ることが出来ます。気になるファイルサイズですが、TIFFですとかなりの圧縮が出来るのでぎっしり書いたA4が5枚でも数百Kバイトで収まるでしょう。 一般にインターネットメールの大きさは大体2Mバイトぐらいで制限されていますので、余程大きなファックスでない限り問題ないでしょう。

    従来は、電話番号とファックス番号は1番違いとかでほとんど同じでしたが、これからは全く異なる電話番号とファックス番号の組み合わせになることが大いにありますので、その時には面食らわないようにしましょう。 ちなみに電話を留守録として受けてそれをメールで配送するシステムも有ります。 音声は意外に圧縮すると小さくなっていくら喋っても100Kバイトを超えることは希です。 いずれにしてもインターネットが盛んになると電話やファックスが下火になると言う話が有りますが、ここでご紹介したように、ますます盛んになると言うのが私の説です。 私のファックスの記録を見てもメールを使い出してからのほうが、遥かにファックスの使用が増えています。 もっとも電話の直接の使用は大幅に減ってはいますが。

    これとは直接関係ありませんが、面白いと思ったものは、ファックス機をスキャナやプリンタとして使うためのアダプタが市販されています。 このアイデアは私が以前より持っていたものなので興味深く見ました。 本来はポータブル型のファックス機を持ち歩いていた時代にふと気が付いて、そのメーカに提案したのですが、結局採用されなかったようです。これくらいの機能ならファックス本体に入れ込んでもほとんど問題ないと思います。 必要な時にプリンタが無いと言うような非常時には思い出してください。 もっとも手近のファックスにファックス送信すれば良いのですが。 今後は、受けたファックスをメールに変換して送り出すような、ボックスタイプのものが出てくると思います。 たばこの箱ぐらいの大きさでインターネット接続が出来るものが沢山ありますから。

    今月の映画は、と思ったのですが何も見ていないので困りました。 アルマゲドンは遅れ馳せながらビデオを買って見ました。 主役のブルースウイルスがかき集めたならず者集団の宇宙飛行士に「Right Staff」と言うところで「Wrong Staff」とは以前の映画や小説を見ていないと分かりませんね。 さすがにそれなりに面白く出来上がっていました。 先月ご紹介した「Fifth Element」はその後すぐにテレビで放映されていましたね。 時間が経ってもそれなりに見ごたえがありました。 最近やっと見たのは「The Avengers」です。 ショーンコネリーが珍しく悪役の主役で、最初と最後のタイトルが初期の007とそっくりで、中身の乗りはワーナーブラザーズのせいかバットマン風で、しかもキチンと英国風でとなかなか不思議な映画でした。 思わず、「007」と「バットマン」を足して2で割っておまけにフーリエ変換で縦のものを横にして、、 とつぶやいてしまいました。 何でフーリエ変換やねん、と言うのはまた次月にしましょう。 この写真のリンクは見ても面白くないのでいつか入れ替える事にしましょう。





1月1日

    2000年まで後一年の1999年が明けました。 本年もよろしくお願いします。 12月は休刊でしたので、今回は2回分で少々多いです。

    良く考えたらこう言う時期を体験できるのは1000年に一度で Millennium とも言いますが大変なものです。 もっともこれは西暦での話で、日本では戦時中に2000年を迎えていて、 ゼロ戦と言う名は「ゼロ式戦闘機」と言ってゼロは皇紀2000年の意味です。 開発に携わるものとして、ゼロ戦は製品として最良の見本でもあり、最悪の見本でもあります。 最良の理由は言うまでもなく、その高い性能にあります。 ギリギリの当時の技術的にも財政的にも許される範囲の中での最適値を実現したものとしては最高のものです。
    反面、あまりにも最適化された設計のためにどの部分も改良設計が出来ないのです。 例えば「紫電改」とか言うのは「紫電」と言うオリジナルを改良したものですが「ゼロ戦改」と言うのは語呂も悪いし聞いた事が無いでしょう。 細かな改良はなされてそれぞれマニアの方には区別がつくようですが、基本的な設計と言う点では、全く変化しなかったと言うか改造できなかった訳です。

    これと同じような事が今日の開発でも言えます。 あまりに最適解を求めすぎると次が難しくなる、製品は次々と出していかないと駄目な訳ですから、デビューは華々しかったがその後はイマイチと言うのは、こう言う風な最適解を求めすぎた結果と言う事が往々にしてあります。 また、あまりに最初の開発が成功すると、マーケティング的にそれにどうしても引きずられるので、次が失敗すると言う事は良くある事です。 恐らくバージョン2と言うのはほとんど見た事が無いのではありませんか? Windows しかり、Sun ワークステーション しかり、 MPUの86286もパッとしませんね。最初はとにかく過去が無い訳で何でも制約無くでき、大体はそれなりに成功します。問題は次で、ほとんどはこの時点で消えていきます。最初の段階での成功に引きずられる事、成功により多少なりとも開発資金に余裕が出来る事で第一段階より力が入ります。 また周辺も期待をします。 ここで資金を使い果たし消えていくのです。 これは大企業でもベンチャーでも基本的には同じ事です。 この段階で、大企業ならこう言う失敗を見越して戦略的な投資を行うとか、ベンチャーなら最初の資金調達の段階でこう言う点を見込んでおけば次の成功確率は高くなります。 第2段階での開発で手を抜くと言うウルトラCは考えられますが、実際には不可能です。 こうやって先ほどの製品群に数字の「3」をつけてみてください。 Windows3.1、 Sun3、 86386 ほら皆さんが良く知っていて、その会社の基礎が固まった製品の名前になるでしょう。

    生物の世界でも全く同じ事が言えます。 あまりに最適化されたものは進化が止まります。その時点で最適市場と言うか、今西流に言うと住み分けが完了すればそれ以上の発展はないものの、安定して存在できます。 発展の余地のある物はどんどんと新しい種を生み出して発展していきます。
    ところで人間と言うのはどのような生物でしょうか? なぜゴジラの様な大きな生物は存在しないのでしょうか? これは基本的に分子、特に酸素分子の拡散速度に大いに関係があります。 単細胞生物ですと必要な酸素は拡散で細胞内に取り込めますから、複雑な仕掛けは要らないのです。 まあこの単細胞でも真核細胞、要するに DNAをもった細胞、更にはこれらの細胞がくっついて多細胞生物になる訳ですが、これが生物史上最大の発明と言うか、発展の基礎です。 この時点で現在の人間の持つ複雑な仕組みへの発展が組み込まれたいたのです。 DNAの観点で言うとアメーバも人間もそんなに大きな差はありません。 チンパンジーと人間に至っては、その差は人間同士の個人差程度でしかありません。

    単細胞から大きくなろうとすると、酸素の拡散速度の問題がありますから、外界との距離は大きく出来ないので細長くなるか、平たくなるかの方法しかありません。 更に大きくなろうとすると、血液のような酸素配送システムが必要で、さらに大きくなると酸素を取り込むための肺やエラが必要になってきます。 肺の気管の先端、毛細血管の先端では分子レベルの拡散による交換が行われている訳です。
    こうしてみると、人間と言うのはこう言う循環系に加えて神経細胞が発展した大きな脳を持ち、極めて巨大な複雑なシステムと言えます。 こう考えると、サルにタイプライタを出鱈目に打たせたら、いつかはシェークスピアの文章が出来上がるかどうか? と言う有名な話以上に人間は奇跡の産物と言う事が出来るでしょう。

    人間は非常に良く出来たシステムですが、あまりにも複雑すぎます。 地上でもっとも成功しているのは昆虫に代表される節足動物です。数から言うと地球を支配している動物は昆虫と言えるでしょう。 この設計の基本は何と言ってもそのモノコックボディです。外界から身を守り、水分の蒸発を防ぐ外殻と体を支える骨格を兼用しているのです。 素晴らしい設計!! しかも複雑で重くて故障しやすい循環系は気管と言う末端の細胞に直接酸素を届けるシステムを採用。 これで肺や血液循環を不要にしました。 代償は気管のせいで大きくなれない事。したがってモスラのような大きな昆虫は存在しない、出来ないのです。 いずれにしても個体の大きさを犠牲にしてシステムを簡単にした昆虫の大成功です。昆虫には成人病はないんでしょうね。人間は複雑すぎるから成人病になるのでしょう。

    混迷がますます深まる1999年はどのような年になるでしょうか? 日本経済は再起の気配さえなく、さらに2番底を伺う展開になってきています。 反面アメリカは一度は落ちた株価ですがまた盛り返して史上最高値をつけて、大統領ともどもしぶとさを見せ付けています。ヨーロッパも共通通貨ユーロの2002年の一般導入を睨んで元気が出てきました。 インターネットの世界では1998年はセキュリティ元年になると昨年申しましたが、日本の経済の低迷で予想したほどには盛り上がりませんでしたが、多くのアメリカ企業が日本法人を設立しました。また事業としても具体的になってきました。 コンピュータセキュリティに関するテレビ番組も大幅に増えました。

    今年は混迷が深まって更に読みにくいのですが EC(Electronic Commerce)がやっと本格的に立ち上がるのではないでしょうか?既にアメリカでは大きな市場になっています。通産省もその普及に本腰を入れて来ましたので、そろそろその効果が現れてくるのではないかと思います。今年は残念ながら自信を持って言えるものはありません。

    恒例の今月の映画ですが、昨年は色々な事があってほとんど見れませんでした。 最近、日本では「アルマゲドン」が封切られていますが、これを最初に見たときは始まってからすぐに寝てしまったので、ほとんど覚えていません。 同じようなテーマのものに「ディープインパクト」と言うのがありました。 アルマゲドンが小惑星ですが、これは例の恐竜の絶滅をヒントに彗星が地球に衝突すると言うテーマです。その結果大津波が起きて全世界が壊滅すると言うお話。 全体に薄っぺらな感じでテーマの壮大さに比べて演出が御粗末なような気がしました。 同じようなもので以前見たのはこれもブルースウイルスの主演で「Fifth Element]でウイルスが未来のタクシードライバで登場。 タイムスリップしてきた女の子を助けて、地球を征服に来た宇宙人と戦います。 宇宙人との交渉決裂で小惑星による地球攻撃を、古代に他の宇宙人が残した強力な兵器によって破壊すると言うお話。 凶悪だがちょっとユーモラスな宇宙人とか、その宇宙人相手の武器商人とか、まじめくさっていないところが面白いでしょう。そろそろテレビで放映されるかもしれません。